ここで言う、海洋深層水とは、
地球上の2箇所(北大西洋のグリーンランド沖と南極海)で形成される深層水(北大西洋深層水と南極低層水)のことを示します。これらの深層水は深層大循環(グローバルコンベアーベルト)によってグリーンランド沖からハワイ島コナ沖まで、表層水の流れとは、全く異なる巨大な深層海流の事です。
グリーンランド沖・南極付近では、海水が0度近くに冷やされ、氷結していきます。
凍らずに残された海水は、温度が低く、塩分濃度の高い 「重い」海水となっていきます。
この重い海水は、水深3,000メートルを超える深海まで、深く沈み込んでいきます。
そしてこの重い海水は、さらに数千メートルの海底をからみつくように流れ(これを深層海流という)、約2,000年もの悠久の時をかけ、大西洋からインド洋、さらに太平洋まで約5万キロメートルの旅を経て「ハワイ島コナ沖」で一気に湧き上ります。
この、北東太平洋で表層へ出た流れが、インド洋、大西洋へと流れていき、北大西洋にもどってまた潜り込むと言う大循環が海洋では起きていると言われています。
(まさに、地球の動脈と静脈であるかのように)
その間それぞれの海盆の間で広範囲に渡って混合が起こり均一化することで海洋の世界的なシステムを作っています。
この過程で、水塊は(熱)エネルギーと物質(固体、溶解物質、ガス)を運んで地球上を移動します。深層大循環は極域の熱収支に大きくかかわり、全地球の海氷の量にも影響を及ぼします。 |

また、地球の放射収支にも大きな影響があります。圧倒的な体積を占める深層水塊は、大気の二酸化炭素濃度にも影響を及ぼしている可能性があります。
地球の気候及び自然環境にも重要な関わりを持っているのです。
海洋深層水が各地で人為的、連続的に汲み上げられるようになり、事業用として大量取水の時代が到来しつつあります。大量取水、放水がなされた場合の海洋環境に与える影響・地球の気候及び自然環境を十分に把握しておく必要があります。 |
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